安全性情報

市販直後調査による安全性

市販直後調査期間中に収集した副作用のまとめ

市販直後調査の概要

市販直後調査期間:2013年12月9日〜2014年6月9日(販売後6ヵ月間)
推定投与症例数 :2,300例

副作用報告の概要

2013年12月9日から2014年6月9日までの期間(販売後6ヵ月)における本剤との因果関係が否定できないとされた副作用は以下の通りです。
全ての副作用:27例 42件
重篤な副作用:11例 17件

1) 「使用上の注意」から発現が予測できない副作用
本剤との因果関係が否定できないとされた副作用のうち、「使用上の注意」の記載等から発現が予測できないと判断した副作用は、高血糖(重篤、転帰:死亡)、急性心不全(重篤、転帰:死亡)、低酸素症(非重篤、転帰:回復)、胸水(重篤、転帰:軽快)、薬疹(非重篤、転帰:回復)、急性腎不全(重篤:転帰:回復)の6件でした。
2) 重篤な副作用
本剤との因果関係が否定できないとされた重篤な副作用は、「胸痛」が3件、「急性呼吸不全」及び「呼吸困難」がそれぞれ2件、「高血糖」、「急性心不全」、「急性呼吸窮迫症候群」、「胸水」、「急性腎不全」、「胸部不快感」、「発熱」、「血圧低下」「C-反応性蛋白増加」及び「白血球数増加」がぞれぞれ1件の17件でした。
なお、同一症例での複数発現状況は以下の通りでした。
①高血糖、血圧低下
②急性腎不全、C-反応性蛋白増加、白血球数増加
③胸部不快感、胸痛
④呼吸困難、胸痛
⑤胸水、発熱
3) 転帰が死亡とされた副作用
本剤との因果関係が否定できないとされた副作用のうち、転帰が死亡だった副作用は、高血糖(未知)、急性心不全(未知)、急性呼吸窮迫症候群(既知)の3件でした。

まとめ

2013年12月9日から2014年6月9日までの期間に報告された副作用を評価した結果、現時点においては「使用上の注意」の改訂等の安全確保措置の実施は不要と判断しました。
発現した全副作用は27例、42件で、重篤な副作用は、11例、17件で、「使用上の注意」から発現が予測できる既知の副作用がほとんどでした。この11例中、死亡症例は3例でそのうち1例に「急性呼吸窮迫症候群」が認められました。当該期間中に報告された副作用で最も多かった副作用は、発熱(9件)であり、次いで胸痛(8件)でした。
「急性呼吸窮迫症候群」は、本剤の添付文書の「警告」欄に記載し、以前より注意喚起を行っております。本剤投与に際しては、患者様の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置をお願い致します。
今後とも副作用の発現状況等の安全管理情報の収集に努め、必要に応じて適正使用情報の提供等の安全確保措置を実施して参ります。

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