安全性情報

対象となる患者さんのご選択のお願い

謹啓

平素は格別のお引き立てを頂き、厚く御礼申し上げます。

さて、この度、2014年4月1日より2015年9月19日までに収集いたしました使用成績調査 調査票注1)を検討したところ、本剤投与後1ヵ月未満で死亡された症例が22例(12.9%)認められました(報告医により、本剤との因果関係があると評価された症例はありませんでした)。

BTS(英国胸部疾患学会)の胸膜疾患ガイドラインや国内におけるがん患者の呼吸器症状の緩和に関するガイドラインでは、胸膜癒着術の対象患者は、胸膜癒着術後1ヵ月以上の生存が期待される患者さんであることが推奨されています。

本剤の投与に当たっては、予後1ヵ月以上が見込まれる患者さんを選択頂き、上記の内容について、患者さんにご説明の上、引き続き、本剤の適正使用をお願い申し上げます。

なお、本剤に関しては、現在も引き続き更なる有効性・安全性のデータを収集中ですので、今後ともご協力を賜りますようお願い申し上げます。

当該調査期間に収集いたしました使用成績調査 調査票の集計結果を概略としてまとめ、報告させて頂きます。

謹白

注1)全53施設から179例の調査票の内容を確定し、安全性解析対象例は171例でした。

副作用の発現状況

本剤との因果関係が否定されなかった副作用は29例(17.0%)33件に認められました。
主な副作用は、発熱15件、胸痛7件、疼痛2件でした。

重篤な有害事象の発現状況

重篤な有害事象は、31例(18.1%)35件に認められ、本剤との因果関係が否定されなかった重篤な有害事象は、当該調査期間においては発熱と呼吸不全の各1件でした。
主な重篤な有害事象は、良性、悪性および詳細不明の新生物17件、感染症および寄生虫症3件、呼吸器、胸郭および縦隔障害3件、一般・全身障害および投与部位の状態3件でした。

死亡例

使用成績調査の観察期間(本剤投与後1ヵ月)の転帰が「死亡」と報告された症例は22 例/171例(12.9%)に認められました。この22例では転帰が「死亡」と報告された有害事象が24件ありましたが、報告医により、本剤との因果関係があると評価された症例はありませんでした(図1)。
本剤投与から死亡までの日数は1~9日6件、10~19日14件、20~29日2件でした。

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